大伴稲公 (おおとものいなきみ)
奈良時代の官人。生没年不詳。稲君ともいう。衛門大尉,右兵庫助,因幡守,兵部大輔,上総守等を歴任,758年(天平宝字2)には大和守従四位下で祥瑞を奏上した。730年(天平2),駅使となって兄大宰帥旅人の病を見舞い,また大伴田村大嬢(おおいらつめ)に歌を贈るなど,大伴氏の人々と和歌を通じて交際のあったこと,跡見(とみ)庄を領有していたことなどが,《万葉集》によって知られる。
執筆者:笹山 晴生
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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大伴稲公 おおともの-いなきみ
?-? 奈良時代の官吏。
天平(てんぴょう)2年(730)重病となった異母兄大伴旅人(たびと)を大宰府にたずねる。13年従五位下,因幡守(いなばのかみ),のち従四位下にすすみ,大和守となる。「万葉集」巻8に歌1首がある。名は稲君ともかく。
出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例
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