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大伴稲公 おおともの いなきみ

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

大伴稲公 おおともの-いなきみ

?-? 奈良時代の官吏。
天平(てんぴょう)2年(730)重病となった異母兄大伴旅人(たびと)を大宰府にたずねる。13年従五位下,因幡守(いなばのかみ),のち従四位下にすすみ,大和守となる。「万葉集」巻8に歌1首がある。名は稲君ともかく。

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朝日日本歴史人物事典の解説

大伴稲公

生年:生没年不詳
奈良時代の官人。大伴旅人の異母弟。稲君とも。天平2(730)年右兵庫助で,大宰府(太宰府市)の長官旅人が一時病を得たとき,後事を託す遺言を受けるため大伴古麻呂と共に大宰府に下った。のち衛門大尉となり,三笠山を歌に詠み,大伴家持が和している(『万葉集』巻8)。また姉の坂上郎女作と註される大伴田村大嬢への相聞歌もある(同巻4)。天平13年従五位下で因幡守。天平勝宝1(749)年正五位下となり兵部大輔に任じた。4年大仏開眼の日に鎮裏右京使となった。6年上総守。橘奈良麻呂の変(757)では大伴氏には珍しく賞され従四位下に昇叙。翌年大和守として城下郡大和神山の藤の根に虫が彫ったという16文字を上奏したが,これは時の権力者藤原仲麻呂を称揚する内容であった。

(佐藤信)

出典|朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版
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世界大百科事典 第2版の解説

おおとものいなきみ【大伴稲公】

奈良時代の官人。生没年不詳。稲君ともいう。衛門大尉,右兵庫助,因幡守,兵部大輔,上総守等を歴任,758年(天平宝字2)には大和守従四位下で祥瑞を奏上した。730年(天平2),駅使となって兄大宰帥旅人の病を見舞い,また大伴田村大嬢(おおいらつめ)に歌を贈るなど,大伴氏の人々と和歌を通じて交際のあったこと,跡見(とみ)庄を領有していたことなどが,《万葉集》によって知られる。【笹山 晴生】

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