大士(読み)だいじ

精選版 日本国語大辞典 「大士」の意味・読み・例文・類語

だい‐じ【大士】

〘名〙 (「だいし」とも。mahāsattva の意訳) 仏語
菩薩(ぼさつ)の異称。
※勝鬘経義疏(611)序「何知如来分身。或是法雲大士」
※高野本平家(13C前)一「万徳円満の世尊、十地究竟の大士(ダイジ)たちも、力及び給はぬ事どもなり」 〔法華文句記‐二中〕
② 如来(にょらい)を敬っていう語。〔俚言集覧増補)(1899)〕
③ 大菩提心(だいぼだいしん)をおこした人。道心堅固な僧を敬っていう語。
万葉(8C後)五・七九四・右詩序文「所以維摩大士在于方丈染疾之患
※文華秀麗集(818)中・哭賓和尚〈嵯峨天皇〉「大士古来無住著。名山晦跡老風霜。随縁化体塵久。帰正真機忽滅亡」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「大士」の意味・読み・例文・類語

だい‐じ【大士】

《〈梵〉mahāsattvaの訳。「だいし」とも》仏語。
仏・菩薩ぼさつ尊称摩訶薩まかさつ
悟りを求める心を起こした人。道心堅固な僧。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android