大山寺縁起(読み)だいせんじえんぎ

日本歴史地名大系 「大山寺縁起」の解説

大山寺縁起(大山寺縁起絵巻)
だいせんじえんぎ

一〇軸

別称 伯耆国大山寺縁起

成立 応永五年

写本 東京国立博物館・東京大学史料編纂所ほか

解説 応永五年了阿によって著された大山寺の縁起絵巻。その制作はすでに成立していた「大山寺縁起」に基づいて行われたものと思われる。絵巻の場面としては、地蔵菩薩霊験を示す田植図、寛治七年の僧兵強訴の図、鋳鐘や鐘争いの場面などが有名で、大山信仰史および民俗の研究上貴重な資料である。原本は大正七年国宝に指定されたが、昭和三年大山寺本坊の火災により焼失

活字本 続群書類従二八上(詞書のみ)・「大山寺縁起」


大山寺縁起
だいせんじえんぎ

一冊

成立 室町時代

原本 洞明院

解説 題簽に「大山寺縁起之巻」と書かれた美濃紙二つ折の和綴本で、片面に八行ずつ一行二〇字前後記され、上巻二四枚・下巻四九枚となっている。筆写の時期は幕末と思われるが、原本の制作は室町時代で、その筆致には鎌倉時代特色がうかがわれるとされる。上巻二一話・下巻二二話の計四三話からなり、大山信仰史を究明するうえで欠くことのできない基本資料である。

活字本 昭和四六年刊

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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