大引け(読み)オオビケ

デジタル大辞泉 「大引け」の意味・読み・例文・類語

おお‐びけ〔おほ‐〕【大引け】

取引所で、一日最後に行われる取引。また、その値段。一日の取引がすべて終了した状態をいう場合もある。⇔寄り付き
昔、遊郭で、その日の営業を終え、消灯して大戸を閉じること。江戸新吉原では午前2時ごろ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「大引け」の意味・わかりやすい解説

大引け
おおびけ

(1)遊廓(ゆうかく)で妓楼(ぎろう)がその日の営業を終了すること、またその時刻。1657年(明暦3)に焼失後、江戸・日本橋から移転した新吉原(しんよしわら)(台東区(たいとうく)千束(せんぞく))では、六つ(午後6時)から四つ(午後10時)までの夜間営業が許され、四つには規定どおり大門を閉めたが、張見世(はりみせ)(娼妓(しょうぎ)が店先で客を待つこと)は九つ(午後12時)の引けまで行われて、くぐり門を通行することが黙認された。それ以後も営業する場合は、九つを中引けというのに対し終業時を大引けとよび、店や季節により午前1時または午前2時のことが多かった。

(2)市場用語の大引けは、証券取引所や商品取引所での午後の最後の立会(取引)をいう。

[佐藤農人]

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「大引け」の解説

大引け

証券取引所における、後場最後の取引をさす。取引所の売買立会は、午前立会前場・ぜんば)と午後立会(後場・ごば)に分かれている。後場の最後の売買を「大引け」と言い、大引けについた値段が終値となる。大引け値と終値は同一ではなく、午後立会で売買が成立しなかった場合、大引け値は存在しない形になるが、株価の終値は600円となる。大引けの取引では、ザラバの取引とは違い、売り注文と買い注文を一斉に集めてすり合わせる形の「板寄せ方式」が用いられる。

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