出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…(3)直立姿勢をとるようになって,ヒトの頭骨は,四足獣のように後方から脊柱で支えられることなく,下方から力学的に無理なく支えられるようになった。大後頭孔(脳から脊髄へのつづきを通す孔)が,四足獣では後下方についているがヒトでは脳頭蓋の直下についている。(4)頭蓋をつくる骨の数が一般哺乳類より多少減って15種23個となっている。…
…軟骨頭蓋に由来する一次骨は脳腔の側面,底部および後部の付近に局在し,四つの領域に区分することができる。すなわち,眼窩(がんか)側頭部には4種6個の骨(哺乳類では合一して蝶形骨と篩骨(しこつ)の一部になる),耳の迷路部には5種,両側で10個の骨(哺乳類では岩骨になり,ヒトではこれが皮骨の鱗状骨と合して側頭骨になる),篩骨部には2種3個の骨(哺乳類では篩骨の大半になる),後頭部では脊髄の出口(大後頭孔)を取り囲む3種4個の骨(哺乳類では後頭骨になる)のほか,耳小骨が1種2個(哺乳類では3種6個),以上合計15種25個(哺乳類では7種11個)の軟骨性骨が分化する。軟骨魚類では脳は軟骨頭蓋で完全に覆われているのに対し,硬骨魚類以上では脳の天井,つまり頭頂部は前頭骨,頭頂骨,後頭頂骨など(哺乳類では3種5~6個)の皮骨に覆われる。…
※「大後頭孔」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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