国指定史跡ガイド 「大徳寺方丈庭園」の解説
だいとくじほうじょうていえん【大徳寺方丈庭園】
京都府京都市北区紫野大徳寺町にある庭園。大徳寺は宗峰妙超(しゅうほうみょうちょう)(大燈国師)を開基とする臨済宗大徳寺派の総本山。正中年間(1324~26年)の建立といわれ、その後、応仁の乱などで罹災した。現在の方丈は、1635年(寛永12)、豪商・後藤益勝(ますかつ)の寄進により建てられたもので、開祖大燈国師300年遠忌を記念して新築され、方丈庭園もこの時期に作庭されたと考えられる。比叡山の遠景を一望に収め、立石で枯れ滝を表し、そこに刈り込み樹を配する特殊な景色をもつこの砂庭は、方丈庭園の典型である。江戸時代の名園として、国宝の方丈と一体に保存するため、1924年(大正13)に国の史跡・名勝に指定され、1952年(昭和27)には特別名勝の指定を受けた。指定範囲は方丈の南庭と東庭からなり、両者は方丈前面を東西に延びる葛石で区画されている。JR東海道新幹線ほか京都駅から市バス「大徳寺前」下車、徒歩約5分。