大文字屋(読み)だいもんじや

精選版 日本国語大辞典 「大文字屋」の意味・読み・例文・類語

だいもんじ‐や【大文字屋】

[1]
[一] 江戸新吉原京町一丁目にあった妓楼
洒落本通言総籬(1787)「玉やのおにくび、大文字やのしらァんもよくいふよ」
[二] 江戸時代、京にあった呉服屋
浮世草子・好色一代女(1686)三「女も独過(ひとりすぎ)のおもしろからず〈略〉大文字(ダイモンジ)屋といへる呉服所(ごふくしょ)へ腰元づかひに出ぬ」
[2] ((一)(一)の初代村田市兵衛は、頭が大きく、背が低かったので、「かぼちゃ市兵衛」とあだ名されたところから、転じて) 頭でっかちで背の低い人。
※新板当世むりもんだふ(1830‐44)「はつのみを天満屋といふはいかに、かぼちゃを大文字屋といふがごとし」

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「大文字屋」の解説

大文字屋
(通称)
だいもんじや

歌舞伎浄瑠璃外題
元の外題
紙子仕立両面鑑
初演
明治3.5(京都・南側芝居)

大文字屋
だいもんじや

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
初演
明治30.3(大阪朝日座)

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世界大百科事典(旧版)内の大文字屋の言及

【大丸[株]】より

…本社大阪市南区。創設者下村彦右衛門正啓(1688‐1748)は,1717年(享保2)に京都伏見に呉服店大文字屋を設け,さらに大坂,名古屋に出店を開き,京都に仕入店を開いた。36年(元文1)には京都東洞院舟屋町に総本店を置き,染色を行う紅店を傘下に収めたうえ,43年(寛保3)に江戸大伝馬町三丁目に出店を開設した。…

※「大文字屋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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