大斎(読み)たいさい

精選版 日本国語大辞典 「大斎」の意味・読み・例文・類語

たい‐さい【大斎】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( 「斎」は斎食の意 ) 広く衆僧などに食事を施すこと。
    1. [初出の実例]「寺の作法、自然に大斎(サイ)あれば、下部等打合て、八九十人、忩々として市の如し」(出典雑談集(1305)六)
  3. たいさいせつ(大斎節)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大斎」の意味・わかりやすい解説

大斎
たいさい
jejunium; fast

キリスト教用語。特にカトリックにおいて小斎に対していわれる。小斎が肉食を断つのに対して大斎は完全な断食をいう。ただし現在では緩和されて1日1度の食事と2度のごく軽い食事は許されている。大斎日も減少されて,年に1~2日 (現在日本カトリック教会では灰の水曜日聖金曜日) にすぎない。むしろキリストの苦難を思い,罪を悔い,神の愛に感謝するという精神面が強調されている。

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世界大百科事典(旧版)内の大斎の言及

【断食】より

…またアッシジのフランチェスコがアルベルナ山に入ってから断食と祈りの生活に没頭し,自分の手足とわき腹にキリストの聖痕を得たことはよく知られている。カトリックでは斎日Fastというのがあって,大斎とか小斎という。これはイエス・キリストの断食修行の苦難を追体験するためのものであって,聖金曜日とか降誕祭の前日などに行われる。…

※「大斎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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