大殿油(読み)オオトノアブラ

デジタル大辞泉 「大殿油」の意味・読み・例文・類語

おおとの‐あぶら〔おほとの‐〕【大殿油】

おおとなぶら」に同じ。
うちは―のほのかに物よりとほりて見ゆるを」〈澪標

おおとなぶら〔おほとなぶら〕【大殿油】

《「おおとのあぶら」の音変化》宮中貴族邸宅でともす油のともし火。
「月もなきころなれば、灯籠に―まゐれり」〈常夏

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「大殿油」の意味・読み・例文・類語

おおとの‐あぶら おほとの‥【大殿油】

〘名〙 宮中や貴族の寝殿で用いる、油でともす灯火。また、その油。おおとなあぶら。おおとなぶら。
※宇津保(970‐999頃)楼上下「昼のやうなる御とのあぶらをおしはりて、端近くゐ給ふ」

おおとなぶら おほとなぶら【大殿油】

〘名〙 「おおとのあぶら(大殿油)」の変化した語。
落窪(10C後)二「二条殿には御となぶらまゐりて少将の君臥し給うて」

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