日本歴史地名大系 「大波止跡」の解説 大波止跡おおはとあと 長崎県:長崎市長崎町江戸町大波止跡[現在地名]長崎市江戸町・元船町江戸(えど)町の北西、樺島(かばしま)町の西に置かれた波止場の跡。文禄(一五九二―九六)頃に船着場と定められ、石垣を築き、番所が建てられたという。大波止絵図(長崎市立博物館蔵)では大波止と記され、北部の入江近くに制札、東部に西役所が描かれる。この制札は慶長元年(一五九六)に建てられたという。敷地は六〇六坪余で、役場が置かれ(長崎市中明細帳)、制札場(制札二枚)も置かれた(崎陽群談)。寛永元年(一六二四)頃、船手の諸町から出された下役が異国船が入港するたびに奉行所に注進するようになったという。同三年大波戸を築立て、寛文五年(一六六五)灯籠堂(一間四方)が置かれ、修理も灯油も賄ってきたという。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by