大津大浦(読み)おおつのおおうら

改訂新版 世界大百科事典 「大津大浦」の意味・わかりやすい解説

大津大浦 (おおつのおおうら)
生没年:?-775(宝亀6)

奈良時代の陰陽家。大津氏は連(むらじ)姓で,代々陰陽を習い伝える。大浦藤原仲麻呂信任をえて吉凶を占ったが,仲麻呂の叛意を知るとこれを密告。その功により位は正七位上から従四位上,姓も宿禰(すくね)となり,功田15町が与えられた。しかし道鏡政権下で舎人親王の孫和気王の謀反事件に連座し,再び連姓となり,日向守に左遷。道鏡失脚後ゆるされて陰陽頭兼安芸守となった。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

関連語 早川

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「大津大浦」の解説

大津大浦 おおつの-おおうら

?-775 奈良時代の陰陽師(おんようじ)。
天平宝字(てんぴょうほうじ)8年(764)藤原仲麻呂の挙兵を密告して,正七位上より従四位上にのぼったが,天平神護(じんご)元年和気王(わけおう)の謀反に連座して位封(いふ)をうばわれ左遷,神護景雲元年天文陰陽の書も没収された。のちゆるされて復位,陰陽頭(かみ)兼安芸守(あきのかみ)となる。宝亀(ほうき)6年5月17日死去。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む