大町一丁目(読み)おおまちいつちようめ

日本歴史地名大系 「大町一丁目」の解説

大町一丁目
おおまちいつちようめ

[現在地名]仙台市大町二丁目・片平かたひら一丁目

大町通の最も西に位置する両側町で、西および南裏は大身の侍屋敷、北裏はさかな町。同二丁目とともに同三・四・五丁目ののちに割付けられ、その年代は不詳であるが、正保仙台城絵図では当該地に大町とみえる。当町には古手物売買が用捨され、延宝三年(一六七五)各町に売散しとなるものの、以後も古手物を扱う他町から以下の役銭を徴収することを許された。古手棚役として上場所(経済力の別)の大町二・三・四丁目とみなみ町・国分こくぶん町からは年四切(一両)、中場所の大町五丁目・肴町・たち町・北材木きたざいもく町・二日ふつか町・南材木町からは年二切、ほか下場所は年今代七〇〇文。また古手辻棚役として上場所から年四切と今代五〇〇文、中場所から年二切と今代五〇〇文、下場所は一切(同年連署申渡状写「仙台市史」所収)。しかし寛保元年(一七四一)の伊達氏奉行申渡状写(同書所収)によれば、古手売買が近年みだりに行われているとし、先年より当町以外での扱いを禁じていたが、同年再び厳禁されている。天保一四年(一八四三)の仲騒録(菊池武一家文書)に古手仲間三五人がみえ、大黒屋惣兵衛・中井新三郎・佐藤屋林三郎などすべて当町商人であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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