大石堰(読み)おおいしぜき

日本歴史地名大系 「大石堰」の解説

大石堰
おおいしぜき

高見たかみ筑後川に設けられた灌漑用水堰で、用水は大石長野おおいしながの水道(現大石水道)として筑後川左岸の生葉いくは竹野たけの山本やまもと三郡の一千八四八町を潤した(福岡県旧租要略)。寛文三年(一六六三)生葉郡一二村(夏梅・清宗・菅・今竹・高田・金本・末石・稲崎・富光・安枝・島・竹重各村)竹野郡一村(千代久村)の合計一三ヵ村一一庄屋が畑田願を出し、翌四年一月からの普請により生葉郡に七〇町余、竹野郡に五町余の新畑田ができた(「大石長野水道仕建新溝立発端之覚」田代家文書、郷土研究「筑後」六巻一一号)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の大石堰の言及

【筑後川】より

…他方,豊富な水量は約30の堰からの取水を可能にし,約5万5000haの水田を灌漑している。特に17世紀後半から18世紀前半にかけて難工事の末に完成した大石堰(灌漑面積2247ha),山田堰(698ha),恵利堰(床島用水。1927ha)は三大堰といわれ有名である。…

※「大石堰」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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