大輪寺東遺跡(読み)だいりんじひがしいせき

日本歴史地名大系 「大輪寺東遺跡」の解説

大輪寺東遺跡
だいりんじひがしいせき

[現在地名]韮崎市旭町上条北割 宮下

釜無川の右岸段丘上、標高約三九六メートルの地に位置する。韮崎市を中心とした同川の右岸段丘上には武田信義館跡白山はくさん城・ムク台烽火台などの中世城館跡が多く所在する。当遺跡は武田氏一族甘利氏の館跡と伝えられる区域を中心とした遺跡で、平成元年(一九八九)に道路建設に先立ち発掘調査が行われた。同氏館跡に建てられたと伝える大輪寺の東に隣接することから遺跡名がつけられた。調査された遺構は館跡にかかわるとみられる住居跡一軒、建物跡群二群・溝一〇本・石列二基・墓壙二基・暗渠などである。これらは戦国時代を中心とした時期のものであるが、ほかに平安時代の住居跡二軒、弥生時代の土器が集中する箇所なども発見された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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