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大量報復 たいりょうほうふくmassive retaliation

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

大量報復
たいりょうほうふく
massive retaliation

第2次世界大戦後にアメリカで採用された戦略。メガトン級の熱核兵器搭載ジェット戦略爆撃機および戦術核兵器体系の圧倒的優勢の保有により,ソ連に対して優位に立つことに基礎をおく。敵から攻撃された場合,優勢な戦略兵力をもって,相手の報復力を減殺して報復を封じ,同時にもしくは状況に応じて,国力の根源である都市攻撃を行い,あるいは敵の兵力特に第一線部隊に対しても戦術核攻撃を加えるなど,全面的核攻撃に転じる戦略である。その結果,核優位,人員節減のニュールック戦略が採用され,陸軍の師団も原子火力に重点をおくペントミック師団に改編された。 1954年 A.ダレス国務長官のアメリカ外交協会における演説は,この戦略を宣言したものとして有名である。しかしソ連戦略兵力の整備,特に戦略弾道ミサイルの実戦化,非脆弱化に伴い,大量報復戦略弾力性を失った。こうして M.テーラー大将の柔軟反応戦略などが主張され,大量報復戦略批判が生れた。

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