大隠は朝市に隠る
本当に高尚な人物は、人付き合いを避けたりせず、世間でふつうの人々と一緒に暮らしているものだ、ということ。
[使用例] 私は、失敗者だ。小説も書いた、画もかいた、政治もやった、女に惚れた事もある。けれどもみんな失敗、まあ隠者、そう思っていただきたい。大隠は朝市に隠る、と[太宰治*黄村先生言行録|1943]
[由来] 三世紀ごろの中国の文人、王康琚の「反招隠詩」という作品の一節から。「ありきたりの隠者は山の中に隠れ住むが、『大隠は朝市に隠る(すぐれた隠者は、俗世間で人々と一緒に暮らしているものだ)』」とあります。「朝市」とは、朝廷や市場のことで、政治や商売などが行われる俗世間のことを指しています。
〔異形〕大隠は市に隠る。
出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報
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