大願成就殿下茶屋聚(読み)だいがんじょうじゅてんがぢゃやむら

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「大願成就殿下茶屋聚」の意味・わかりやすい解説

大願成就殿下茶屋聚
だいがんじょうじゅてんがぢゃやむら

歌舞伎時代狂言通称天下茶屋』。並木十輔奈河亀輔合作。天明1 (1781) 年大坂角の芝居藤川山吾座初演。慶長 14 (1609) 年大坂住吉街道天下茶屋で起った仇討ち取材。この作品のあと,天下茶屋物と呼ばれる同系統の作品が多く出,人形浄瑠璃でも上演された。天保6 (1835) 年4世大谷友右衛門が元右衛門を好演して以来端敵 (→敵役 ) であった元右衛門が重く演じられるようになった。

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世界大百科事典(旧版)内の大願成就殿下茶屋聚の言及

【天下茶屋物】より

…歌舞伎,浄瑠璃にあらわれる大坂住吉街道の天下茶屋の仇討をテーマとした作品。歌舞伎では1781年(天明1)12月9日より大坂角の芝居藤川山吾座で上演した《大願成就 殿下茶屋聚(てんがぢややむら)》(並木十輔,奈河(ながわ)亀輔合作)が最初。これは天下茶屋の仇討事件を近江源氏の世界に脚色したもので好評を博し,翌年2月まで続演した。この作品と並行して81年12月16日から中の芝居山下金作座でも《連歌茶屋誉文台(れんがぢややほまれのぶんだい)》(奈河七五三助(しめすけ),増山金八合作)を上演した。…

※「大願成就殿下茶屋聚」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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