デジタル大辞泉
「天下茶屋」の意味・読み・例文・類語
てんがちゃや【天下茶屋】
《「てんがぢゃや」「てんかちゃや」とも》大阪市西成区の地名。豊臣秀吉が住吉詣での折、この地の茶屋で休息したところからの名。
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てんが‐ぢゃや【天下茶屋・殿下茶屋】
- [ 一 ] ( 「てんがちゃや」とも。豊臣秀吉が住吉神社参拝の際に立ち寄った茶店があるところから呼ばれた ) 大阪市西成区の東部、旧住吉街道(紀州街道)に沿う地名。風景のよいことで知られた。阿倍野合戦・石山攻めなどの古戦場。
- [ 二 ] 歌舞伎脚本「敵討天下茶屋聚(かたきうちてんがぢゃやむら)」などの通称。
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天下茶屋(大阪市)
てんがちゃや
大阪市西成区(にしなりく)の東部の地。地名は、近世初期、住吉街道沿いにあった茶人武野紹鴎(たけのじょうおう)の旧宅の茶屋に、豊臣(とよとみ)秀吉が住吉参詣(さんけい)の際に休憩したところから太閤殿下茶屋(たいこうでんかちゃや)とよばれたのが転訛(てんか)したという。南海電鉄南海本線と阪堺(はんかい)電気軌道阪堺線が南北に並行し、沿線一帯は住宅地化している。また、地下鉄堺筋線(さかいすじせん)の終点となっている。
[位野木壽一]
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天下茶屋
てんがちゃや
大阪市西成区東部の一地区。旧住吉街道に沿い,地名は豊臣秀吉が住吉神社参拝の途上,休息した茶屋があったことに由来するといわれる。付近に天神の森 (紹鴎の森) があり,茶人武野紹鴎の寓居地として知られる。一帯は住宅地で,南海電気鉄道本線,阪堺電軌阪堺線が通り,地下鉄堺筋線の起点。
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天下茶屋
(通称)
てんがじゃや
歌舞伎・浄瑠璃の外題。- 元の外題
- 殿下茶屋聚 など
- 初演
- 天明1.12(大坂・藤川山吾座)
出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報
世界大百科事典(旧版)内の天下茶屋の言及
【定斎屋】より
…和中散にはいろいろの種類があり,これはその一種であったらしい。《守貞漫稿》によると,近世末期には上記梅木と大坂の天下茶屋(現,西成区)にこれをつくる薬屋があり,大坂では夏の間だけ,白木綿の地に濃いねずみ色の小紋を染めたじゅばんを着た男たちが,荷をかついで街を売り歩いた。江戸では赤漆塗に青貝の螺鈿(らでん)で定斎と記した薬だんす二つをてんびんでかつぎ,薬効を誇示するため笠もかぶらずに炎天下を歩いていた。…
※「天下茶屋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」