大麻村(読み)おおさむら

日本歴史地名大系 「大麻村」の解説

大麻村
おおさむら

[現在地名]善通寺市大麻町

大麻山の北麓、金倉かなくら川中流域左岸に位置する。西は生野いかの村。宝治三年(一二四九)三月日の讃岐国司庁宣(善通寺文書)で、善通寺に寄進された公田の南限に「大麻山」がみえる。なお「吾妻鏡」元暦元年(一一八四)九月一九日条に「大麻藤太家人」という記述がある。

寛永国絵図に村名がみえ、多度たど生野郷に所属。寛永一七年(一六四〇)の生駒領高覚帳では高八〇八石余、うち新田一二石余。同一八年の小物成は綿一三七匁(山崎領小物成帳)。元禄一一年(一六九八)の弘田組明細帳内書抜(鎌田博物館蔵)では谷口池・梨砂子池のほか一三の小池、六ヵ所の出水があげられる。「西讃府志」には梨砂子池以下合計九の溜池が記され、同池は周囲五町二〇間・漑田二〇町五反余、出水として御盥みたらい泉・祓川泉など一〇ヵ所が載る。延宝二年(一六七四)検地帳(善通寺市立郷土館蔵)によると高八八四石余、田三九町六反余・畑三町四反余・屋敷九九筆二町二反余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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