日本歴史地名大系 「西讃府志」の解説
西讃府志
せいさんふし
六一巻 丸亀藩京極家編
成立 安政五年
原本 丸亀市立資料館
解説 讃岐の地誌はややもすれば東讃に詳しかったが、丸亀藩では天保一〇年から儒臣巌村秩・加藤穀に命じて地誌編纂に取りかかった。各村から村明細帳たる「地志選述」を提出させ、それを基にしてまとめることにした。開始からほぼ二〇年後の安政五年にようやく完成させた。内容は古代以来の讃岐の歴史をあげ、名官・流寓・人物・孝子を述べ、次に丸亀藩・支藩多度津藩領の各村の田畝・租税・戸数人数・神社・寺院・山林・池・橋・泉・川・塚墓・地名、さらに山川・名勝・古城・物産・造工・付録(網干ほかの飛地・古文書図絵・雑誌など)を記す。讃岐で唯一の官撰の地誌であるとともに代表的な地誌でもある。なお現在「地志選述」(または「地志目録」)として財田上・姫浜・和田浜・吉津・井関・内野々・有木・海老済の各村と福田原の分が残っている。
活字本 「西讃府志」「増補西讃府志」
西讃府志
せいさんふし
六一巻 丸亀藩京極家編
成立 安政五年
原本 香川県丸亀市立資料館
解説 讃岐で唯一の藩撰地誌。讃岐の地誌はややもすれば東讃に詳しかったが、丸亀藩では天保一〇年から儒臣巌村秩・加藤穀に命じて地誌編纂に取りかかった。各村から村明細帳である「地志選述」を提出させ、それを基に安政五年に完成。内容は古代以来の讃岐の歴史をあげ、名官・流寓・人物・孝子を述べ、次に丸亀藩・支藩多度津藩領の各村の田畝・租税・戸口・神社・寺院・山林・池・橋・泉・川・塚墓・地名、さらに山川・名勝・古城・物産・造工・付録(揖保川下流域一万石の飛地、古文書図絵・雑誌など)を記す。
活字本 明治三一年刊、昭和四年「増補西讃府志」(復刻昭和四八年)
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報