天建寺(読み)てんけんじ

日本歴史地名大系 「天建寺」の解説

天建寺
てんけんじ

[現在地名]三根町大字天建寺字土居内

千栗土居ちりくどいの西にある。臨済宗南禅寺派で山号は護法山、本尊薬師如来

天保一五年(一八四四)に書かれた当寺の由緒帳によれば、正応元年(一二八八)納江出雲守源義宣の開基創建、北島弾正が中興した。暦応年中(一三三八―四二)板部太郎成基の言上をもって将軍足利尊氏より寺領を寄進され、坪付の一円を天建寺と唱えて相伝え、天正年中(一五七三―九二)に竜造寺家より安堵されたが、豊臣秀吉によって没収されたという。慶長年中(一五九六―一六一五)当寺の馬場を切って千栗土居が築造された代償として地米三石余の点役が免除された。寺領は当時蔵入田畑九段六畝、地米四石余であった。

創建については別に伝えがあって、元慶二年(八七八)筑後川岸の坂口さかぐち開平かいたいの地に神仏一体の形で八幡神を祀ったのが当寺および矢俣やまた八幡宮の始まりとされる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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