太子(町)(大阪府)(読み)たいし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「太子(町)(大阪府)」の意味・わかりやすい解説

太子(町)(大阪府)
たいし

大阪府南東部、南河内郡(みなみかわちぐん)の町。1956年(昭和31)磯長(しなが)、山田の2村が合併、町制を施行して成立。町名は聖徳太子御廟(ごびょう)の所在地に由来する。二上山(にじょうさん)の西麓(せいろく)、飛鳥(あすか)川の河谷にあり、わが国最古の官道竹内街道(たけのうちかいどう)(国道166号)が通る。沿道近くの叡福寺(えいふくじ)には聖徳太子御廟があり、一帯は敏達(びだつ)、用明(ようめい)、推古(すいこ)、孝徳(こうとく)の各天皇陵、小野妹子(おののいもこ)、蘇我石川麻呂(そがのいしかわまろ)の墓や、鹿谷寺跡(ろくたんじあと)(国史跡)など飛鳥時代の史跡が多く、「河内飛鳥」「近(ちか)つ飛鳥」とよばれている。山麓斜面はブドウ・ミカン栽培、平地はナスのハウス栽培が行われる。家内工業に作業用手袋製造がある。町東部の山地一帯は金剛生駒紀泉国定公園(こんごういこまきせんこくていこうえん)に含まれる。なお、2004年には南阪奈道路が開通。太子インターチェンジが開設されている。面積14.17平方キロメートル、人口1万3009(2020)。

[位野木壽一]

『『太子町誌』(1968・太子町)』


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