失業対策費(読み)しつぎょうたいさくひ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「失業対策費」の意味・わかりやすい解説

失業対策費
しつぎょうたいさくひ

国または地方公共団体失業者救済のために支出する経費。国の歳出予算(主要経費別)では社会保障関係費に計上される。そのおもな内容としては、(1)緊急失業対策法(昭和24年法律第89号)に基づいて、地方公共団体が行う失業対策事業に対して補助を行う失業対策事業費補助、(2)職業安定法(昭和22年法律第141号)に基づき、地方公共団体が行う職業訓練事業に対して補助および手当を支給する職業転換対策事業費、(3)雇用保険法(昭和49年法律第116号)に基づき、雇用保険の給付ならびに事務費にあてるため支出する雇用保険国庫負担金、があげられる。失業対策費は本来このうちの(1)を主たる目的としていたが、高度成長期における失業者の減少ならびに高齢化によってその意義をしだいに減じ、現在では(3)が主たる内容になってきている。

[一杉哲也]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

貨幣 (名目) 賃金額を消費者物価指数でデフレートしたもので,基準時に比較した賃金の購買力を計測するために用いられる。こうしたとらえ方は,名目賃金の上昇が物価の上昇によって実質的には減価させられている...

実質賃金の用語解説を読む