奥矢根村(読み)おくやねむら

日本歴史地名大系 「奥矢根村」の解説

奥矢根村
おくやねむら

[現在地名]但東町奥矢根

口矢根くちやね村の北、出石川支流奥矢根川の上流域を占める。口矢根村で出石・福知山道から分岐し、奥矢根川沿いに北上、山越え口小野くちおの(現出石町)に至る道や西方八坂はつさか(現同上)に向かう山道が通じ、八坂への道は江戸時代初期に出石藩の参勤交代路であったとの伝えもある。古くは口矢根村と一村で矢根村と称していたが、のちに分村した。また中世には口矢根村とともに矢根庄に含まれていた。文明一〇年(一四七八)八月吉日付播磨国広峯ひろみね神社(現姫路市)の但馬国檀那村付注文(肥塚文書)に「一おくやねの村やと あさかい殿」とみえ、当村に広峯神社の檀那(信者)がおり、同神社の御師が訪れていたことが判明する。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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