妊婦加算(読み)にんぷかさん

知恵蔵mini 「妊婦加算」の解説

妊婦加算

妊婦が医療機関の外来を受診した際、追加料金がかかる仕組み。厚生労働省が2018年4月に運用を開始した。同省は導入の理由を「妊婦には胎児に影響が出ないよう特別な配慮が必要になるため」としていたが、妊娠と関係のない診療にも自動的に加算されることなどへの批判が相次ぎ、19年1月に運用を凍結。12月には廃止を決定した。20年春に導入される新たな仕組みでは、丁寧な診療を目的として医療機関同士が患者の情報を共有する場合に医療費が上乗せされることになった。妊婦に限らず全患者が対象で、事前に患者本人の同意が得ることが条件。そのほか、妊婦に対する診療の質を高めるため、産婦人科ではない医師に対する研修を行ったり、医師が妊婦の診療について必要な情報を得るための相談窓口を設置したりする。

(2020-1-9)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android