孫右野地(読み)まごえのじ

日本歴史地名大系 「孫右野地」の解説

孫右野地
まごえのじ

[現在地名]岩国市川口町一丁目

今津いまづ川の中流今津村向今津こいまづ村の間にできた三角州で、向今津村の一地名。

州は慶長(一五九六―一六一五)頃からでき始めたようで、寛文八年(一六六八)地図では大きく成長して、二〇町歩ほどありそうにみえる。その州上に孫右衛門が開いた開作地の名が、やがて三角州の名称となった。州は延宝期(一六七三―八一)洪水で大破し、その真ん中は川筋となり、南部は向今津の山根やまね開、北部は元禄期(一六八八―一七〇四)の今津開作の時今津村と地続きになった。なお「玖珂郡志」に「福長九介孫孫右衛門、向今津新地開、追々田地宜相成候故、居掛作方仕、其節芸州小方おがた御城御売払ニ付、御家老之家買方仕候、玄真院様川下御猟御下、度々御腰被遊候、然ニ右開作通リ川筋ニ相成、一町ニ相成候付、孫右衛門野地ト申候」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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