宇奈根村(読み)うなねむら

日本歴史地名大系 「宇奈根村」の解説

宇奈根村
うなねむら

[現在地名]世田谷区宇奈根一―三丁目・喜多見きたみ一丁目・同三丁目・祖師谷そしがや三丁目・きぬた八丁目、神奈川県川崎市高津たかつ区宇奈根

喜多見村の南東にあり、東は大蔵おおくら村・鎌田かまた村。多摩郡に属する。南を多摩川が南東へ流れ、対岸に集落のある飛地が広がる。また北方大蔵村と下祖師ヶ谷しもそしがや村に挟まれた地所に飛地があった(風土記稿)。応永二二年(一四一五)六月に深大じんだい(現調布市)の長弁によって書かれた禅貞七回忌の諷誦(私案抄)に「此草者宇奈根悉地房小山仏子唱道之内所望之間卒爾染筆了」とあり、同三三年一〇月の世田谷吉良氏逆修満願寺法会の諷誦(同書)には「世田谷吉良殿逆修時木田見悉地房所望草」とあって、ともに悉地房の依頼で作成されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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