安家洞穴群(読み)あつかどうけつぐん

日本歴史地名大系 「安家洞穴群」の解説

安家洞穴群
あつかどうけつぐん

久慈市大川目おおかわめから安家・岩泉を経て有芸うげいに至る地域に南北に細長く石灰岩層が続く。安家石灰岩層とよばれ、ジュラ紀堆積である。この石灰岩層には安家洞・氷渡すがわたり洞・年々ねんねん洞穴群・龍泉りゆうせん洞・龍泉新洞・赤穴あかあななど、数多くの鍾乳洞が形成されている。現在知られているもの一〇三。多くは近年の発見であるが、なかには古くから世人に知られていたものもある。「雑書」天和二年(一六八二)の記事によれば野田のだ代官所(現久慈市)内たぐりこせんぞくで鍾乳石が発見され、入洞が禁止されており、享保一四年(一七二九)には幕府薬事方阿部友之進によって薬石として当地方の鍾乳石が持帰られている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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