安居院跡(読み)あぐいあと

日本歴史地名大系 「安居院跡」の解説

安居院跡
あぐいあと

応仁の乱まで現京都市上京区前之まえの町にあった寺。もと近江比叡山東塔とうとう竹林院の里坊(円光大師行状画図翼賛)で、所在地の地名でもあった。「山槐記」永暦元年(一一六〇)一一月六日条に「戌剋北方出火、安居院辺云々」と火事の記事がみえ、また「相蓮房円智記」寿永二年(一一八三)七月一五日条に「於澄憲法印安居院房供養」とあり、平安末期には安居院に坊舎があったことがわかる。「発心集」にも「安居院に住聖ありけり」と記す。中古京師内外地図には「地名安居院」とあり、その南西に「安居院法印坊」とみえる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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