日本歴史地名大系 「安直郷」の解説 安直郷あちかごう 広島県:安芸国沼田郡安直郷「和名抄」高山寺本・東急本ともに「安直」と記し、高山寺本は「阿知賀」、東急本は「安知賀」の訓を付し、元和古活字本は「安知加」と訓ずる。「芸藩通志」は「安直は松江・総定より七宝村の処を今も安直の郷とよぶ、古は田野浦・能地・須波をも安直の内なるべし」とする。「日本地理志料」も小原(おばら)・松江(まつえ)・総定(そうじよう)・田野浦(たのうら)・能地(のうじ)・須波(すなみ)の諸村(現三原市)にあてる。また「日本書紀」仲哀天皇二年六月一〇日条に記される浮鯛は、のちに著名となる能地の浮鯛をさすとし、安直を能地の地として、「八幡本紀、渟田門在沼田郡野路地、野路即能地也、味方志云、能地旧名味方、即安直潟也」と記す。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by