日本歴史地名大系 「沼田郡」の解説 沼田郡ぬたぐん 広島県:安芸国沼田郡「日本書紀」仁徳天皇三八年七月条に佐伯部を「安芸渟田(ぬた)」に移郷させたことがみえ、「此、今の渟田の佐伯部の祖なり」とある。それに先立つ仲哀天皇二年六月一〇日条は神功皇后が渟田門(ぬたのと)に至ったことを記すが、この渟田門を沼田郡内とする説もある。「続日本紀」延暦二年(七八三)六月二〇日条に「佐伯沼田連」、同一五年一一月二二日条に「沼田郡采女佐伯直那賀女」がみえる。「和名抄」東急本郡部に「奴太」と訓を付す。 沼田郡ぬまたぐん 広島県:安芸国沼田郡古代末期から近世初期にかけて佐東(さとう)郡と称した地域を、古郡名復古の幕命によって、寛文四年(一六六四)沼田郡と改称した。沼田郡の名称は当時の豊田郡西南部を古代に沼田(ぬた)郡と称したものの復活で、地域を異にし、読みもヌマタとされた。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by