デジタル大辞泉
「宗十郎頭巾」の意味・読み・例文・類語
そうじゅうろう‐ずきん〔ソウジフラウヅキン〕【宗十郎頭巾】
江戸時代に歌舞伎俳優の初世沢村宗十郎が用いはじめたという頭巾。黒縮緬の袷で四角い筒形を作り、左右から後ろにかけて長い錏をつけて、額・ほお・あごを包むようにしたもの。
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そうじゅうろう‐ずきんソウジフラウヅキン【宗十郎頭巾】
- 〘 名詞 〙 江戸時代に流行した頭巾の一種。黒地の裂(きれ)の袷仕立にしたものを、四筒形にし、左右とうしろに布(しころ)を垂らし、その左右の布で、ひたい、ほお、あごの部分を巻き包むようにしたもの。江戸中期、歌舞伎役者の初世沢村宗十郎がはじめたという。しころ頭巾。宗十郎。
宗十郎頭巾〈東都男女風俗図〉
- [初出の実例]「髪を合せびんにて、元結を四角に巻、宗十郎頭巾(ソウヂウラウヅキン)を持来る」(出典:洒落本・辰巳之園(1770))
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の宗十郎頭巾の言及
【被り物】より
…第2にこれに錣(しころ)と呼ばれる裂を顔の面や耳から後頭部につけたもの。僧侶の用いた錣頭巾,上方の武士や上流の町人の用いた宗十郎頭巾や韮山頭巾など。第3に目の部分だけあけた覆面状のもの。…
【沢村宗十郎】より
…47年(延享4)6月京都の中村粂太郎座での《大矢数四十七本》の大岸宮内で大当りをとり,のちの大星由良助役の原型となった。当り役はほかに梅の由兵衛,曾我十郎などで,由兵衛の頭巾は〈宗十郎頭巾〉の名を残す。容姿に恵まれ,和実ともにすぐれ,口跡あざやかで芸域が広く,また狂言作者としても数編の作がある。…
【頭巾】より
…また丸頭巾の前面に覆面布をつけた覆面頭巾,気儘(きまま)頭巾,猫頭巾などもある。角形の頭巾はほぼ四角形の袋形で,そのままでも用いるが,後ろに錣布をたらした宗十郎頭巾というのもある。袖形の頭巾は細長い片袖形で頭から背中をおおっている。…
※「宗十郎頭巾」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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