デジタル大辞泉 「定めて」の意味・読み・例文・類語 さだめ‐て【定めて】 [副]1 「定めし」に同じ。「貴方は―飽きっぽいと思うでしょう」〈漱石・明暗〉2 必ず。「花開くれば必ず菓を結ぶ、罪を作れば―果を感ずるなり」〈今昔・三・一七〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「定めて」の意味・読み・例文・類語 さだめ‐て【定て】 〘 副詞 〙[ 一 ] 非推量文に用いる。① 肯定文に用いる。(イ) はっきりと。明らかに。[初出の実例]「決(サタメテ)能く願を満つ」(出典:蘇悉地羯羅経延喜九年点(909))「コレワ sadamete(サダメテ) レイノ イソポガ シワザニ ヨッテ」(出典:天草本伊曾保(1593)イソポの生涯の事)(ロ) 絶対的真理を表現するために用いられたもの。かならず。たしかに。[初出の実例]「盛(さかり)なる者は必ず衰ふ、生(しょうじ)ぬる者は定めて死ぬる事也」(出典:今昔物語集(1120頃か)三)② 否定文に用いる。下に打消の表現を伴う。決して(…でない)。[初出の実例]「死なむ事定(さだめ)て不疑ず」(出典:今昔物語集(1120頃か)三)[ 二 ] 推量文に用いる。① 下に推量の表現を伴う。(イ) 確信をもっていう。きっと。かならず。[初出の実例]「尋ね得たまへらむはじめをおもふに、さためて心清う、見放ち給はじ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)行幸)(ロ) 確信性が薄い。おそらく。たぶん。[初出の実例]「仰のことく、お国もとでは、定てお待かねなされまらせう」(出典:虎明本狂言・入間川(室町末‐近世初))② 下に推量の表現を伴わない。きっと。[初出の実例]「ひるすぎよりあめがそそけて、かぜがわろう御ざたが、さためて御くらうにわたらしられてこそ御ざれ」(出典:捷解新語(1676)一) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例