定町廻(読み)じょうまちまわり

精選版 日本国語大辞典 「定町廻」の意味・読み・例文・類語

じょう‐まちまわりヂャウまちまはり【定町廻】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 江戸時代、町奉行配下の廻り方同心の一隊。南北両町奉行所同心各四名からなり、江戸町方を大体四筋に分け定まった道筋を巡回し、犯罪捜査および犯罪者の逮捕に従った。隠密廻り・臨時廻りとともに三廻りと呼ばれた。定廻り。〔市尹秘録‐一(古事類苑・官位五七)〕
  3. 江戸時代、大坂町奉行所の一分課。与力・同心のうち交代で任命され、市内を巡察し、犯罪の捜査・摘発にあたったもの。〔旧市制規‐上(古事類苑・官位七三)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の定町廻の言及

【同心】より

…京橋の八丁堀にある組屋敷に居住し,通常30俵二人扶持を給せられた。同心の職掌は,定町廻(じようまちまわり),隠密廻,臨時廻(以上を三廻りという)のように,緋房の十手を持って町中を巡回し犯罪捜査,犯人逮捕にあたる者のほか,年番方(役所全般の取締りや金銭出納),例繰方(刑事判例の調査),吟味方(裁判の審理),牢屋見廻(牢屋の事務監督),赦帳撰要方人別調掛(恩赦),町火消人足改(町火消の指揮)等,警察を中心に行刑,裁判から市政一般にわたる多くの分課があった。同心は各分課の与力の指揮の下に職務を行ったが,三廻りなど同心だけで構成される分課もあった。…

※「定町廻」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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