宛行ふ(読み)あておこなう

精選版 日本国語大辞典 「宛行ふ」の意味・読み・例文・類語

あて‐おこな・う‥おこなふ【宛行・充行】

  1. 〘 他動詞 ハ行四段活用 〙
  2. 割り当てて事を行なわせる、または与える。割りふる。
    1. [初出の実例]「内へ参るべき日見せ、とかくせさすべきことあておこなふとても」(出典:落窪物語(10C後)四)
  3. 当てて用いる。充用する。
    1. [初出の実例]「我崇徳院の御領を落して、軍勢の兵粮料所に充行(アテヲコナヒ)しに依て重病を受けたり」(出典太平記(14C後)三三)
  4. 所領や俸祿を処分し、給与する。特に、荘園のもとで、領主が荘民(作人)などに土地を給与する。田畑、米銭などの財産を門弟子息譲与、分配する。また、荘官職(しょうかんしき)、預所職(あずかりしょしき)などの諸職を与える。
    1. [初出の実例]「当庄之内分出田畠三町、所行下司田也」(出典:大和春日神社文書‐文治二年(1186)七月八日・大和高田領主等施入状)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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