宝幢(読み)ホウドウ

精選版 日本国語大辞典 「宝幢」の意味・読み・例文・類語

ほう‐どう‥ダウ【宝幢】

  1. [ 1 ] 〘 名詞 〙
    1. 仏語。「法幢」の美称。また、宝珠で装飾した幢(はた)
      1. [初出の実例]「宝幢払雲日、香刹干烟霧」(出典凌雲集(814)謁海上人〈仲雄王〉)
      2. 「所々に宝幢・幡蓋懸け連ねたり」(出典:栄花物語(1028‐92頃)音楽)
    2. ほうどうはいだて(宝幢脛楯)」の略。〔運歩色葉(1548)〕
  2. [ 2 ] ( 「宝幢仏」の略 ) 密教で、胎蔵界の五仏の一つ。中台八葉院の東方に配される。→五仏
    1. [初出の実例]「配釈大日宝幢開敷彌陀天鼓五仏」(出典:大日経疏鈔(1416頃か)五)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の宝幢の言及

【幡】より

…幢幡はこれに似た形で,幡を6流ほど輪に連ねた形をなし,作例はすべて近世以降のものである。ただ石造遺品で八面宝幢(ほうどう),六面宝幢と称するものが鎌倉時代からあるから(香川県長尾寺,石造八面宝幢,2基,弘安6,9年(1283,86)銘。東京都普済寺,石造六面宝幢,延文6年(1361)銘など),この形式の成立は存外古いかも知れない。…

※「宝幢」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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