実験教育学(読み)ジッケンキョウイクガク

デジタル大辞泉 「実験教育学」の意味・読み・例文・類語

じっけん‐きょういくがく〔‐ケウイクガク〕【実験教育学】

19世紀末から20世紀初頭ドイツモイマンライによって提唱された教育学説。ブント実験心理学影響を受け、従来の思弁的教育学に対して、実験的・統計方法に基づいた経験科学としての教育学を提唱したもの。日本には明治40年代に紹介された。

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精選版 日本国語大辞典 「実験教育学」の意味・読み・例文・類語

じっけん‐きょういくがく‥ケウイクガク【実験教育学】

  1. 〘 名詞 〙 二〇世紀の初頭にブントの実験心理学の影響を受けてドイツに起こった教育学説。観察、実験、統計などを利用して、児童心身状態や教育道程を研究しようとするもの。モイマン(Ernst Meuman)やライ(Wilhelm Lay)がその代表的理論家で、日本には明治四〇年代に紹介された。

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世界大百科事典(旧版)内の実験教育学の言及

【教育心理学】より

…ヘルバルトの時代は近代科学としての心理学自体が未成立だったから,その内容は観念的なものにとどまった。その後世界最初の心理学実験室をつくったW.M.ブントに実験心理学を学んだドイツのモイマンErnst Meumannが実験心理学と教育との結合をめざして実験教育学を提唱,《実験教育学入門講義》(1907‐14)を著すにいたって,教育心理学はその基礎を固めたといえる。この著書には児童の心身の発達をはじめ,個人差と知能検査,各教科における精神作業の分析などがとりあげられており,先にふれた四大領域にいずれ整理されていくような内容がすでにほぼ網羅されていた。…

【ビネ】より

…やがてこれらの個人差研究の成果や方法を教育へ応用することに関心が向かう。この研究分野を〈実験教育学〉と呼び,小学校内に設けられた実験室で学童の素質研究に没頭する。こうして1905年,シモンThéodore Simon(1873‐1961)とともに知恵遅れの子どもを鑑別する手段として,知能テストを作成した。…

※「実験教育学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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