宮崎(宮城県)(読み)みやざき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「宮崎(宮城県)」の意味・わかりやすい解説

宮崎(宮城県)
みやざき

宮城県北西部、加美郡(かみぐん)にあった旧町名(宮崎町(ちょう))。現在は加美郡加美町の北部から中央部を占める一地区。1954年(昭和29)宮崎、加美石(かみいし)の2村が合併し町制施行。2003年(平成15)中新田町(なかにいだまち)、小野田町と合併し、加美町となる。宮崎の地名は、加美町内の旧宮崎町地域に一部残る。旧宮崎町地区は、山形県に接し、西部は奥羽山脈、東部は鳴瀬(なるせ)川の支流沿いの平地であるが、区域の約80%を山林が占める。国道347号が通じる。中世末には大崎氏の重臣笠原(かさはら)氏の居城宮崎城があり、近世には田代(たしろ)、寒風沢(さぶさわ)に番所が置かれていた。明治期に製糸工場があったが、のちに不況のため閉鎖、大正から昭和にかけては馬産地として知られた。農林業が主で、米作、シイタケ・野菜栽培、酪農が盛ん。魚取沼(ゆとりぬま)のテツギョ生息地は国指定天然記念物。

[後藤雄二]

『『宮崎町誌』2巻(1967、1969・宮崎町)』

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