魚取沼(読み)ユトリヌマ

デジタル大辞泉 「魚取沼」の意味・読み・例文・類語

ゆとり‐ぬま【魚取沼】

宮城県中西部にある沼。面積0.2平方キロメートル。テツギョの生息地として知られる。

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日本歴史地名大系 「魚取沼」の解説

魚取沼
ゆとりぬま

宮崎町・小野田おのだ町の西端、おきな(一〇七五メートル)中腹にあり、両町の境界上にある。鳴瀬なるせ川の支流筒砂子つつすなご(柳瀞川)水源をなし、広さ約八ヘクタール。「封内風土記」宮崎邑の条に「沼、魚捕沼」と記される。「宮崎村安永風土記」に「魚捕沼 廻リ二百間 右ハ当村并当郡小ノ田本郷漆沢入合ニ御座候」とある。翁峠は往古出羽越の峠路にあたっていたが、廃道になって久しく、テツギョという鮒の変種とみられる珍種が生息する。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「魚取沼」の意味・わかりやすい解説

魚取沼
ゆとりぬま

宮城県北西部、加美(かみ)郡加美町にある沼。山形県境の翁(おきな)峠(1075メートル)の東方にあり、鳴瀬(なるせ)川の支流内川(うちかわ)の水源部にあたる。面積0.2平方キロメートル。フナの変種テツギョ(鉄魚)の生息地として1933年(昭和8)国の天然記念物に指定され、魚取沼での発見を契機に国内各地や朝鮮半島でも発見されるようになった。沼の周囲ブナなどの原生林である。

[境田清隆]

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世界大百科事典(旧版)内の魚取沼の言及

【鳴瀬川】より

…近世には中新田(なかにいだ)まで舟運があり,米の輸送が行われたほか,鍋越峠をこえて中羽前街道で大石田(山形県)の最上川舟運と結んでいた。上流に天然記念物のテツギョ(フナの変種)生息地魚取(ゆとり)沼があり,漆沢にはダムが建設されている。【長谷川 典夫】。…

※「魚取沼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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