宮座[馬淵](読み)みやざ[まぶち]

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「宮座[馬淵]」の意味・わかりやすい解説

宮座[馬淵]
みやざ[まぶち]

滋賀県近江八幡市馬淵の馬見岡神社と千僧供の椿神社を中心に,馬淵,千僧供,岩倉の 3集落宮座が寄り合って,5月1~4日に行なわれる祭り。かつて水田の用水争いを集落が寄り合って解決したことがもとになって,祭りが生まれたと伝わる。5月2日早朝に行なわれる二つの行事が特徴。一つは馬見岡神社で宮座のオトナ(長老)たちが紙垂直径 1.5mほどの円形に飾り付けた日鉾を幣杖で突き壊す行事で,もう一つは,椿神社に移動して境内に入る際に,オトナたちが必ず楼門門前に敷かれた「四分四分二分」の石の間を歩いて入る行事である。この石は,馬淵,千僧供,岩倉の水利権割合を示したもので,その間を歩くことで,お互いの水利権を確認し合う意味があるとされる。

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