愛知県北西部の市。1971年市制。人口4万7340(2010)。古くから開発された地域で,縄文時代ののんべ遺跡,弥生時代の住居跡が発見された大地遺跡(県史跡)などがあり,条里制遺構もみられる。地名は新溝(にいみぞ)神社の巨石に象徴されるように磐座(いわくら)から発したといわれる。中世,岩倉城がおかれ,尾張の上四郡をおさめて〈上の織田〉と呼ばれた織田氏がいたが,1559年(永禄2)織田信長に滅ぼされた。近世には六斎市がたつ市場町として栄えた。第2次世界大戦以前は農業が主産業であったが,戦後は繊維工業に加え,食料品,木材工業なども進出し,工業化が進んだ。名鉄犬山線が通じ,名古屋市内まで十数分の距離にあるところから,近年名古屋のベッドタウンとして大規模な住宅団地も建設され,急速に人口が増加している。伝統的な地場産業としてこいのぼり作りが全国的に有名。愛知県で最も面積の小さい市(10.49km2)でもある。
執筆者:井関 弘太郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
愛知県西部、名古屋市の北方にある市。名古屋市のベッドタウン。面積は10.47平方キロメートルと狭いが、人口密度は1平方キロメートル当り約4583人(2020)と高い。1971年(昭和46)市制施行。名古屋鉄道犬山線が通じ、国道155号が走る。岩倉の名は古代人の信仰した磐座(いわくら)と関係があるといわれる。大地遺跡(だいちいせき)は弥生(やよい)時代の居住跡、また条里制跡を示す市之坪(いちのつぼ)、十二田(じゅうにでん)などの地名もある。米作のほか、ハクサイ、ネギなどの露地野菜や花卉(かき)などの園芸農業、ガラス、繊維、電気機器などの工業が盛ん。特産品としては鯉幟(こいのぼり)。市内を流れる五条川に沿ってサクラ並木が続き、4月に桜まつりが行われる。人口4万7983(2020)。
[伊藤郷平]
『『岩倉町史』(1955・岩倉町)』▽『『岩倉市史』(1985・岩倉市)』
京都市左京区中南部の一地区。古くは岩蔵とも書き、平安京鎮護のため『一切経(いっさいきょう)』を納めた岩蔵が設けられたという。叡山(えいざん)電鉄鞍馬(くらま)線が通ずる。天台宗門跡(もんぜき)寺院の実相院(じっそういん)をはじめ、大雲寺(岩倉観音(かんのん))、明治維新当時、岩倉具視(ともみ)が一時隠栖(いんせい)した旧宅(国指定史跡)などがある。
[織田武雄]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
…米作,高冷地野菜や花木の栽培,酪農,養鯉なども盛んである。小瀬川の支流木野(この)川沿いに岩倉温泉(放射能泉,18~25℃),羅漢温泉(放射能泉,31℃),万古渓(ばんこけい)などの観光地がある。町の西部を国道186号線が大竹市に通じる。…
※「岩倉」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新