宮部万女(読み)みやべ・まんじょ

朝日日本歴史人物事典 「宮部万女」の解説

宮部万女

没年天明8.6.5(1788.7.8)
生年:生年不詳
江戸中期,上野国(群馬県)高崎藩士浅井直方の娘。同藩士宮部義正と結婚し,江戸や高崎に住んだ。夫と共に冷泉為村の門に学ぶ。子の義直も歌人となり,天明5(1785)年,父母子3人共詠の和歌集『三藻類聚』を出版した。歌のほか平安期文学にも親しみ,特に『源氏物語』は葵の巻を浄書冷泉家へ納めた。こうした王朝文化の影響を受けて江戸期の女性としては珍しく物語作者として活躍し,『木草物語』全4巻を著している。<参考文献>徳田進『宮部万女の人と文学』

(柴桂子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

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