富江神社(読み)とみえじんじや

日本歴史地名大系 「富江神社」の解説

富江神社
とみえじんじや

[現在地名]富江町松尾郷

松尾まつお集落の北東鎮座。古くは武社たけしや大明神と称し、護神さまと通称される。旧郷社。祭神は八千戈大神・八幡大神・大山咋大神・大綿津見命。元和三年(一六一七)疱瘡の退散祈願のため寺院の建立を出願したが、すでに二ヵ寺の創立があったため氏神勧請を命じられたという(富江神社旧記・五島編年史)。寛文元年(一六六一)富江五島家の成立に伴い、高倉氏が持っていた大和国大和やまと神社(現奈良県天理市か)の神符を氏神として祀ったと伝える。同氏は男女だんじよ群島に流れ着いた平家の落人で、永徳年間(一三八一―八四)富江に来住したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

ベートーベンの「第九」

「歓喜の歌」の合唱で知られ、聴力をほぼ失ったベートーベンが晩年に完成させた最後の交響曲。第4楽章にある合唱は人生の苦悩と喜び、全人類の兄弟愛をたたえたシラーの詩が基で欧州連合(EU)の歌にも指定され...

ベートーベンの「第九」の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android