富裕税法(読み)ふゆうぜいほう(英語表記)Wealth Tax Act

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「富裕税法」の意味・わかりやすい解説

富裕税法
ふゆうぜいほう
Wealth Tax Act

1935年アメリカでニューディール政策一環として制定された歳入法。所得の再分配を意図した税制改革で,不動産税,贈与税,株式資本税が引上げられ,超過利潤税が設けられるとともに,所得税特別付加税も高率にされた。しかし低所得者階層への課税にも固執する一方法人所得税の累進性も不十分だったため,所得再分配の実質的な効果の点では疑問視された。

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世界大百科事典(旧版)内の富裕税法の言及

【富裕税】より

…また,再分配の目的で所得税の累進税率を高くすると,勤労意欲や貯蓄意欲を損なったりして望ましからぬ効果が生じうるが,富裕税は,このような所得税の不完全性や欠陥を補完するために課せられる。日本では,シャウプ勧告に従い〈富裕税法〉(1950公布)に基づき,国税として1950年度から富裕税という名称で創設されることになった。これに応じて,所得税の最高税率が85%から55%に引き下げられた。…

※「富裕税法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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