寝院(読み)ねじめいん

日本歴史地名大系 「寝院」の解説

寝院
ねじめいん

平安時代後期より戦国期の院名。古代の大隅郡より分出したか。禰寝院はさらに禰寝院北俣きたまた(禰寝北俣)・禰寝院南俣(禰寝南俣)に分れ、前者大禰寝おおねじめ院、後者小禰寝こねじめ院とも称した。鎌倉―南北朝期頃の禰寝院北俣が現在の大根占町・鹿屋かのや市南部、禰寝院南俣が根占ねじめ町・田代たしろ町・佐多さた町に比定されることから、当初の禰寝院は両者を合せた地域とも考えられる。

治暦五年(一〇六九)一月二九日の藤原頼光所領配分帳案(禰寝文書)に頼経宛の給分として「禰寝院内参村、大禰寝 浜田 大姶(良)」とあり、別に権大掾頼貞宛の給分として「禰寝院内参村 田代 志天利 佐多」ともみえることから、当時より禰寝院は大禰寝院(禰寝院北俣)にあたる分と小禰寝院(禰寝院南俣)にあたる分とに二分されていたことがわかる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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