精選版 日本国語大辞典 「寺入」の意味・読み・例文・類語
てら‐いり【寺入】
- 〘 名詞 〙
- ① =てらあずけ(寺預)
- [初出の実例]「御成敗あるべきをも〈略〉寺入に仰付られ候」(出典:甲陽軍鑑(17C初)品三九)
- ② 寺院で蟄居(ちっきょ)謹慎すること。自家からの出火、不行跡、争い事などがその理由となった。
- [初出の実例]「其所之庄屋三年寺入たるべきこと」(出典:新田由良家伝記‐天文五年(1536)正月・由良信濃守成繁百姓御仕置御法度(古事類苑・法律二五))
- ③ 寺子屋へはいること。寺子屋へ通いはじめること。また、その子ども。寺上がり。
- [初出の実例]「文盲なるは、口惜しき事とて、六十三にて、寺入せられた」(出典:咄本・金地院旧蔵天理本昨日は今日の物語(1614‐24頃))
- ④ 戦に敗れた者・罪人・冤罪(えんざい)を受けた者などが、治外法権であった寺院に逃げ込み、罪からのがれたこと。