寿都海官所跡(読み)すつつかいかんしよあと

日本歴史地名大系 「寿都海官所跡」の解説

寿都海官所跡
すつつかいかんしよあと

[現在地名]寿都郡寿都町字大磯町

寿都港に臨んで置かれた役所。明治二年(一八六九)一〇月開拓使の島判官が銭函ぜにばこ(現小樽市)の仮役所に赴任、一二月今後寿都、手宮てみや(現小樽市)、函館など四ヵ所で運上の納入業務を行うことを決定、これを海官所と称した(開拓使布令録)。その運営は近世の沖之口役所と大きく異ならず、船舶の取締(抜荷)と収税(輸出入品税・出入船舶税・旅人税・造船税)であった。北海道西海岸に来航する船舶は福山江差への寄港が不要となり、小樽港などを通じて札幌・石狩などの内陸方面と結ばれることから、同年開拓使函館出張所は福山・江差の問屋に手宮・寿都などに移住または出店をする者を募集、以後続々と移ってきた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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