中歌村（読み）なかうたむら

日本歴史地名大系

中歌村
なかうたむら

• 北海道：檜山支庁
• 瀬棚町
• 中歌村

[現在地名]瀬棚郡瀬棚町字島歌（しまうた）・字西大里（にしおおざと）・字元浦（もとうら）

明治初年から明治三五年（一九〇二）まで存続した瀬棚郡の村。梅花都（ばいかつ）村の北に位置し、西は日本海に面する。村は「ナカウタ」などを含んで成立。「蝦夷巡覧筆記」は「ナカウタ」について、「当所ヨリシヨウヤ迄所ニ小ワシリ越砂コロタ浜ユキ」と記す。「蝦夷日誌」（二編）には「中ウタ」とみえ「少しの岩岬有。其陰に図合船かゝり澗有。峨々たる岩壁の元に少し砂浜有て此処にて春鯡をとる也。

中歌村
なかうたむら

• 北海道：後志支庁
• 寿都町
• 中歌村

[現在地名]寿都郡寿都町字渡島町（としまちよう）・字大磯町（おおいそちよう）・字新栄町（しんえいちよう）

明治初年（同二年八月―同六年の間）より同一四年（一八八一）まで存続した村。寿都湾の西岸にある。明治四年の「春日紀行」に「ナカウタ」、同年の海岸通調では「中哥、三十一戸」とある（北海紀行）。同六年の「後志国地誌提要」に中歌村とみえ、戸数六五（うち寺一）・人口二八六（うち士族三）、寄留戸数二八（うち士族二）・人口九二（うち士族二）で、稲生社（天保九年建立）が祀られ、真宗東本願寺末の善竜（ぜんりゆう）寺は一八五六年（安政三年）湛然を開基として創立されたという。明治一〇年仮学校創設、同一一年中歌学校とした（のち寿都小学校・寿都尋常高等小学校）。

出典　平凡社「日本歴史地名大系」