小世良村
おぜらむら
[現在地名]甲山町小世良
西上原村の南に位置し、大田川(現芦田川)南岸の甲山盆地東南部の平地と、その南に続く山地とからなる。南部には標高約六二〇―七〇〇メートルの森谷山・宇根山などがあり、宇根山は御調郡との郡境をなし、付近では最も高い。村の北西部は甲山町を取囲み、大田川北岸沿いの帯状地の一部も小世良方となっている。もと甲山町といっしょであったが、今高野山とその門前町の甲山町(高山町)が独立、残りの農耕地・山林が小世良村とされた。農地は主として大田川流域に展開し、条里制遺構が認められる。平地部は甲山町寄りに字今市・乙川・迫谷があり、乙川の南の乙丸谷の字大谷にも耕地が開ける。村内を南東の宇津戸村から北西の甲山町へ石見路(赤名越)が通じ、石見路沿いの京楽と、京楽の北東の流田に飛郷がある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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