小井戸村(読み)こいどむら

日本歴史地名大系 「小井戸村」の解説

小井戸村
こいどむら

[現在地名]茂木町小井戸

槻木つきのき村の北、さか川の支流塩田しおた川の上流部に位置する。中世には茂木氏領茂木保に含まれる郷村として承久四年(一二二二)から応永一一年(一四〇四)まで代々茂木氏嫡統に伝領された(承久四年二月二一日「茂木知基譲状写」茂木文書など)。当地には茂木城と荒橿あらかし神社があって茂木氏による支配の拠点であった。文和二年(一三五三)六月一〇日の二通の明阿茂木知貞譲状写(同文書)で「小井土除馬籠、野内」が嫡子知世に、「小井戸・牧野 ・馬籠同野内」が庶子知久に譲渡されている。小字馬籠まごめ牧野まぎのに残っていることからみて、この時期の小井土は牧野までも含んだらしい。文明一四年(一四八二)一一月日の茂木家臣給分注文(同文書)には大字小井戸内の小字に相当する地名が幾つかみえる。


小井戸村
こいどむら

[現在地名]石岡市小井戸

園部そのべ川右岸に位置し、西は大橋おおはし村。弘安大田文に南郡として「小井戸七丁八反大」、文保三年(一三一九)の常陸国総社造営役所地頭等請文目録(総社文書)に「一通 小井戸郷地頭等請文」とある。江戸初期に府中藩領となり、のち旗本領となる(府中雑記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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